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様々な企業戦略3−50音戦略2

アメリカン航空

今は既に死語となったSIS(strategy Information sysytem)の最適な事例として紹介されるアメリカン航空の話だ。

 

当時アメリカの旅行代理店には、各社専用の航空券発見端末が設置してあった。

ところが、弱小航空会社は、端末すら置かせてもらえなかった。

そこで、アメリカン航空は、あたらしい航空券発券システムを考案した。

「当社の端末を置いてもらえば、他の航空会社の券も同時に発券できます。」とやった。

他社のシステムも組み込まねばならないが、他社は、「なんと言うおめでたいことをやるもんだ。」と喜んで、半分嘲笑しながら協力した。

ところが、端末機の置き場所と操作の煩雑さに悩んでいた旅行代理店にはアメリカン航空の発券機が普及して行った。

ところが端末機の普及に比例してアメリカン航空のシェアが拡大していった。

この端末機には仕掛けがしてあって、お客が指定した航路と時刻で検索すると、ABC順に検索結果が表示されるようになっていたのである。

そう、アメリカン航空は、American Airlines つまり、「AA」。

常にトップに表示される。ちなみにデルタ航空は「D」ユナイテッド航空は「U」で始まる。

毎日、たくさんの乗客を乗せたアメリカン航空と、がら空きの他社の同路線便・・・。

(現在では不正な競争としてこの端末機システムは使われていないらしいが)

さらに発券システムは、航空券にとどまらず、ホテル予約や、花束の予約までこなせるように進化して、多角経営化も進んだ。

このことが、大ヒットした映画「ホームアローン」でも出てくる。

息子をひとり自宅に取り残した母親が航空券を求めてやってくるのが、アメリカン航空のカウンターだ。

あいにく満席でどうにもならない。

他の航空会社は?とアメリカン航空の窓口で照会する。結果はどこも満席。

「今、わたしどもがお客様にしてあげられるのは、お近くのホテルの予約をお取りすることです。」 こう言っていた。

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