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様々な企業戦略3−50音戦略

わたしの祖母は、1組が一番成績優秀な子供が編入されると信じて疑わず、中学3年生の時 はじめて1組になった時に、大変喜んだものだ。

人は、順番、配列などがどういう意味を持つか、常に、「一番上」から見て判断する。

意図していなくても、上から下へ情報は流れる。

ということは、上が目立つ。

この市場心理を明示的に活用している営業戦略がある。

WEBの世界で流行っている、SEO対策(検索エンジン最適化)も、この手法である。

 

以下、これを「50音戦略」と呼び、事例をご紹介する。

アート引越センター

アート引越センターは80年代にブレークした引っ越し専門の運送業者だ。

女性が起こした会社として当時はセミナーでもしきりに紹介されていた。

当時の私の上司の営業部長が、セミナーに出席し、下記の話に感心していた。

それは、アートの社名ネーミングの知恵である。

 

この女社長は引っ越しするときにお客様がまずどうするかを考えた。

引っ越しをしようと思う人は、引っ越し業者を選ばなくてはいけないので、電話をするだろう。

まず、電話番号がわからないから、電話帳で調べる。

引っ越し業者の欄を調べるだろう、と。

業者名はアイウエオ順(50音順)に並んでいる。

それなら、カナ文字で「ア」から始まるものが一番上に表示されるはずだ。

これは電話帳への広告以上の価値をもたらす。

そこで「ート」という社名にしたという。

今で言えば、インターネットのSEO対策で上位検索を狙う戦略だ。

当時はインターネットもなく、電話帳が検索エンジンだったんだな。

しかも電話番号も0123という一発で覚えやすいものにした。

アート引っ越しセンターの後、アーク」引っ越しセンターなんていうものもできたっけ。

電話番号は、アートの0123に対抗してこちらは0003だ。

アート引っ越しセンターは、webの世界でもこの教訓を生かしているようだ。

URLはhttp://www.the0123.com/http://www.0123.co.jp/にしている。

 

対して

アークは、http://www.0003.co.jp/ここは、インターネットのドメイン名でも0003を取得している。

ここまでやると露骨でかえって気持ちいい。

 

ちなみにSEO対策の問題点として、

「引越」と「引っ越し」は別物だとgoogleは判断するらしい。

一方、リニューアルしてgoogle検索をやめたyahooでは、概念検索で引っかかるそうだ。

 

ドメイン名

また、最近の流行で、ドメイン名の取得について、 ドメイン名の頭に「1」を付けるのが流行している。

 

もともとドメイン名はアルファベットだけで数字を使うものは少なかった。

いつの頃からか、「あ、数字って使えるな。」ということを気づいた人が始めたのだろう。

URLがタイプしやすい数字の「1」をつけるということと、

ドメイン名を印象付けやすくなる(「確か、頭に1がつくドメインだったな。」と思ってもらえる) ことが理由らしい。

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