インターネット過渡期の混乱A

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インターネットって?

世の中でインターネットのことが報道されるようになった95年頃、一般社会ではまだほとんどの人がインターネットなんて知らなかった。

そういうもんである。 報道は先走り、何も報道されなくなったときは消えているか、定着しているかのどちらかである。

わたしが最初にインターネットに接したのは、WINDOWS95のモバイルパソコンが海外出張の営業担当者用に電子メール(当時は社内メールとインターネットメールは混じらないようにしていた)を設定した時だった。

電話回線で電子メールの設定をしたら、WEBも繋がるようになったのである。39歳の頃だ。

パソコン通信のフォーラムでインターネットフォーラムというのがあり、「WWW」だの「news」(いまだにあるのか?)だのという言葉だけは知っていた。 しかし、画像とhyper text linkがパソコン通信の様に閉じられた世界ではないのに度肝を抜かれた。

これでは、パソコン通信は太刀打ちできない。インフラについても、電話回線だけでなくLAN回線でも可能だという。 (当社のLANでWEBブラウザができるようになるまではそれからまだ2,3年かかったが)

信じられない話だが、WINDOWS95が出た頃、Microsoft社はインターネットへの対応に懐疑的だった。

我々がWEBブラウザを初めてみたのは、モザイク(mosaic)だったし、 その後に出たNETSCAPE NAVIGATORが事実上の世界標準だった。

モザイクというのが、笑える話で、当時のアダルトビデオには「モザイク」がかかっており、 インターネットで猥褻な画像を閲覧するソフトであると誤解されて名前が伝播した節がある。

当時あわててMicrosoft社が投入した、Internet Explorer1.0は、ひどかった。 アニメーションGIFを読み込めずに、画像に×印がつくのだ。

ちなみに、NETSCAPE NAVIGATORはmosaicを開発したメンバーが中心で作成された。 別名「Mozilla」という。「Mozilla」=「Mosaic」+「Godzilla(ゴジラ)」である。 (モザイクのお化け、あるいはモザイクと戦うという意味らしい。 これに対して、IEのことを確かネジラ(netscapeのお化け)という(と思った)。

グループウェアの登場

さて、巷でインターネットが浸透していく状況の中で、企業内ではどうなったか、話を戻す。

LANが導入され、その上で社内電子メールが使われるようになった。

どこの会社も同じようなレベルだったと思う。だが、メールしかできないのか?という声が社内から上がり始めた。

LANの有効活用、情報の共有を目指して、委員会が組織されて、わたしもそのメンバーに入った。 予算委員会に野党が入るようなものである。委員会で検討されたのが、グループウェアである。

Exchange VS Notes

当時はLOTUS NOTESがグループウェアの世界標準だと言われており、それに対抗するものとしてMicrosoft社のExchangeが出てきていた。

うちの会社では、以前WINDOWS3.1の採用で痛い目に合っているので、今度はMicrosoft社べったりでいこうと(思ったかどうかは知らないが)、Exchangeを採用したがった。 我々に対して提示されるNOTESとExchangeの比較調査資料も意図的にExchangeを持ち上げるものだった。

今の状況から見ると、滑稽な話に見えるだろう。 その後、Exchangeは数回の設計変更をし、現在は単なるメールサーバーソフトに甘んじているし、NOTESは世界標準はどこへやらで、NOTESをイントラネット化するDOMINOを導入することで生き長らえている感じである。

 
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