トヨタ自動車のお客様対応

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コールセンターのコンセプト

トヨタ自動車にはお客様関連部という部署があり、お客様の相談窓口業務を行っている。

このたび、あるセミナーでお客様関連部長の方から「トヨタ自動車のお客様サービスへの取り組み」について お話を拝聴する機会があったので、 ご紹介する。

非常にいい話であり、セミナーで公開された話でもあるので、 ここでご紹介する内容については問題ないと思う。

極力拝聴した事実について正確にお伝えする。

トヨタ自動車は、「お客様関連部」という顧客窓口部署を置き、トヨタ発展の基礎である経営理念「お客様第一」を実践している。

システム的にはCRM(Customer Relationship Management:顧客管理)でいうところのCTI、 つまり、コールセンターの構築に関連するが、ハードやシステムに依存するだけでなく、トヨタ伝統の「何故だ?」を繰り返す手法で、「何のためにやるか」を明確にして運用している印象を受けた。

 

■トヨタ自動車では、経営トップの伝統として、過去歴代の社長は、 顧客から社長宛てに来る書簡はすべて社長が直接目を通す。 気になる意見があれば、社長の指示メモと共に関係部署に回覧される。

 

■顧客コラボレーションの中で「インバウンド(受動:お客様の声を聞く)」のみを行い、「アウトバウンド(能動:お客様に働きかけ、アンケートや提案を行う)」は実施していない。

(注)CRMの世界では、「顧客コラボレーション」という分野がある。 ひらたく言うと、顧客と意見交換するという意味だが、トヨタの場合、受動の部分に特化した運用をしているということである。

 

■お客様窓口についてのROI(投資対効果)は、現状は評価していない(やるべきものと思っている)が、 お客様から「また教えてくれ。」という言葉を頂いた件数をKPI(業績管理指標)と思っている。

 

■メールやFAXも受け付けるが、電話が貴重な情報と位置付け、土日も電話受付を開始。年間30万件の電話を処理。

■30万件について、アバンダン率(電話の着信に対して応答不可だった率)のを10%以下に押さえることを目標としている。

「応答不可」の基準は、電話が着信後、30秒以内。30秒以内に応答できなければ、アバンダンとみなす。

 

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