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丸い頭を四角くする問題@

円周率の問題図

これは、電車の中で見たおなじみの学習塾の広告の問題の再現である。 どこかの中学の入試問題らしい。


1辺が20cmの正方形の弁当箱にご飯が詰まっている。

この弁当箱ギリギリに切り取って丸いおにぎりを作る。

ゴマをふったところ、50粒のゴマの内、

39粒が円(丸いおにぎり)の内側に落ちた。

このことから、円周率を求めなさい。


という問題だ。

四角い頭をくする」という問題だが、弁当箱とおにぎりとゴマまでを題材に使う部分は 確かにという気はする。

だが、問題自体は決して誉められたものではない。発想にセンスがない。

い頭がくなっているのではないか?

念のために言っておくが、自分が答えられなかったのではない。 答えは、下記の通りだ。

ちゃんとわかった。 面積の比を求めればよいのだ。

 

(期待されている解答)

正方形の面積は、20cm×20cmの400cu。

円の面積は半径が10cmだから、10cm×10cm×π(ここではこれを求める)=100πcu

ゴマが正方形全体で50粒。円の内側に39粒だから、

 

400:100π=50:39

を解けば、π≒3.12である。

 

しかし、・・・である。

実際問題として、こんな計算をするだろうか?

まず、ゴマを50粒ちゃんと数えるだけでも大変だ。

さらにそれを均等になるように弁当箱の上にふりかけなければならない。

おおざっぱな人間だったら、とても39個きっちり円の内側に落として、それ以外を円の外側に落とすという芸当は難しいし、 さらに、不自然にならないように均質に見えなければ実験は成功しない。

さらにそれを39個が確かに円の内側に落ちたと数えなければならないのである。

 

また、シチュエーションによっては、 実験する人が新婚さんの奥さんだったらどうなるであろうか?

新婚の奥さんは、お弁当箱にゴマ均質にふりかけることはしない。 おそらくゴマでハートの形を作り、 「あなた愛してるわ、ウッフン。」という感じになるに違いないと思われる。

そうすれば、円の内側に50粒すべてのゴマが落ちるのである。

だとすれば、解答は、 π=4ということになってしまう。

こんな不確実な計算をするくらいなら、 昔わたしが習った円周率の測定方法のほうがよっぽど正しい。

円の面積でなく、円周を求める公式 2πr(直径×円周率)を使って、ヒモを筒に巻く。

そのヒモの長さと直径の長さから比率を求めればよいのだ。

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